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更新停止も同然なこのブログですが、二次試験接近中にき、ブログ更新のモチベーションとプライオリティが大暴落中です。ま、こんな時期にパソコン開いてるような受験生は、間違いなく万死に値だと思いますが。 というわけで、もうすぐ二次試験とやらが始まるのですが、これから私は遠方の私大を受けに行く体で、実は近場のホテルに宿泊するといった、非常にクリエイティブな活動をする予定です。 いやー、合法的に10万単位の金を得られるって、素晴らしいですね。胆力養成にも繋がりますし、受験生(親不孝者)の皆さんには、ぜひお勧めしたい錬金術です。多少のリスクを背負うことにもなりますが、念入りに裏面工作をしておけば、まずバレないと思いますよ。 ……さて、そんなクズである私が、試験勉強の片手間で、センター試験を題材にした掌編を書いてみました。ちなみに、主人公はこのブログの読者様という設定です。細かいツッコミは一切受け付けませんので^^ * 2007年、1月20日、センター試験当日。 俺は生徒ではなく試験監としてこの日に臨む。といっても、チェックするのは試験ではなく女子高生の方だ。脂の乗りきった少女が一同に集結する、センター試験。試験監としてこの祭典を利用しない手はない。 不謹慎と言うなかれ。俺も監督者である前に1人の男なのだ。そもそも休日出勤で日当1万足らずとは、俺を教授と知っての狼藉だろうか。こんな端金で機関の豚になるほど、俺は御しやすくない。 公明正大に仕事など反吐が出るので、俺は不正行為は黙許している。カンニング、替え玉受験。大いに結構。正直な人間が馬鹿を見るこんな世にあって、時代が求めているのは、狡猾に立ち回れる逸材だ。そんな才能の芽を摘む必要などありはしない。それが俺のスタンス、日本教育へのアンチテーゼ。 大学の事務室でコーヒーを飲んでいた俺は、チラっと腕時計に目をやった。 試験が始まるのは9時30分。 時計は、その40分前を示している。 「そろそろ頃合いか……」 俺はゆったりとした動作で席を立つと、試験が行われる教室へと向かった。 本来ならば、8時30分までに入室しなければならないのだが、俺はそんなルールに縛られない。もちろん、強権を持つ俺だからこそまかり通る所業なのだが。 * 教室は既に生徒で溢れていた。 待機していた試験監に軽く目礼して、さっそく教室を見回る。無論、女子高生を物色する為に、だ。さりげなく女子生徒の顔をチェックしつつ、手帳に採点していく。 48、42、38、52、39、47、44、26、47.... 端から顔面偏差値50割れが続出、おまけに人外と思える生命体まで混じっている……。俺は先行きに大きな不安を感じながらも物色を断行した。 38、53、47、40、50、32、37.... 割り振られた教室が悪かったのか、今年は近年稀にみる不作。俺の審美眼に適う少女は居ないのか……そう諦観を決め込んでいた折のことだった。 79!? あり得ない数値が、出た。 その少女は、有象無象の生徒の中で、他とは明らかに違う光彩を放っていた。まるでモノクロの世界でそこだけ色めいているような……そんな彼女の鮮やかな光に、華麗を極めた美しさに、俺はすっかり目を奪われて、その場で硬直していた。 そして俺は堪らず握り拳をつくった。――ズボンの中で。どうやら硬直したのは体だけではないらしい。体温が加速度的に上がっていくのが、文字通り手に取るように分かる。 「まもなく試験開始です。生徒の皆さんは……」 俺の硬直を解いたのは、試験監のアナウンスだった。どうやら、注意事項の説明を行っているようだ。 危ない、危ない。このまま立ちつくしていては、不審者そのものだからな。 俺は手帳をしまって、試験監の座席に腰掛けた。 時計を確認すると、9時15分。 試験監が慌ただしくなる時間帯であるが、煩雑な仕事は俺の領分ではない。俺ほどの著名な教授になれば、放っておいても周りが勝手にやってくれるのだ。まったく、最近は物分かりの良い教員が多くて困る。 「おい、そこのお前。写真票をこっちに寄こせ」 写真票を回収して来た試験監に指示を飛ばす。 「どうぞ。朝早くから、お勤めご苦労様です」 俺の傲岸な物言いにも、豚は嫌な顔一つせずに、あまつさえ労いの言葉まで加えて、きっちり応えてくれる。まったくもって、理不尽な世の中だ。 まあそんな豚のことはどうでもいい。わざわざ写真票を見る理由は、他でもない、あの美少女の名前を知る為だ。俺は彼女の名前に、確信めいた予感があった。そして、その予感は的中することになる。 受験番号、1272M、新垣油衣――。 「くっくっくっく……」 やはりそうだった。彼女はあのボッキーCMでお馴染みの新垣油衣(通称ガッキー)だったのだ。 美貌そのものが突き抜けていたので、彼女が芸能人であるだとか、最初はそこまで考えが及ばなかったが、改めて網膜に焼き付いた残像を再生してみると、そう、あれは我らがガッキーではないか、と。 おそらくガッキーの意向としては、大学へ進学するつもりはないのだろうが、最近は進学の有無に関わらず、センター試験を必須とする高校も多い。察するに、ガッキーも学校の方針で受験する運びとなったのだろう。 それにしても、俺の脳内で陵辱の限りを尽くしてきたあのガッキーが、いつの間にか受験する歳になっていたとはな……。きっとこの出逢いは偶然ではなく必然なのだろう。あるいは神の啓示であろうか。 とにかく、この大トロを黙って逃すのは余りに惜しい。なんとしてもガッキーと接触を図らねば……。俺と彼女の運命の輪は、すでに連なったのだ。 「ケケケケケ」 俺はこれから行うプランを練りつつ、股間のポッキーをいきり立たせていた。 * “ジリリリリ” 「試験終了です」 一限終了を告げるベルが鳴った。俺はガッキーの方をチラリと一瞥した。すでに答案用紙の提出を済ませて、早々に教室を出て行こうとしている。 機運は熟した。行こう……! 俺は軽く咳払いをすると、先ほど準備しておいた「あるモノ」を握りしめてガッキーに近づいた。 「ちょっと君、待ちなさい。ペンケースの中身をここで見せなさい」 「え……?」 突然声をかけられたガッキーは驚いて振り向いた。 「身に覚えがないとは言わせんぞ」 言いながら、俺はガッキーのカバンに手を突っ込んで、ペンケースを取り出す。 「ちょ、ちょっと! やめて下さい!」 ガッキーの制止を振り切り、俺はペンケースを開いて、中からカンニングペーパーを取り出してみせた。 「センター試験でカンニングとはいい度胸だな」 にべもなく周りの目を引くような大声で言い放つ。 「え!? そ、そんなの知りません! 何かの間違いです!!」 ガッキーはあり得ない事態に激しく狼狽していた。 「では、なぜ君のペンケースに、こんなモノが入っていたのかな?」 「だ、だから本当に心当たりがなくて……」 周囲から不審を帯びた視線が注がれ、ガッキー困惑しているようだ。 「とりあえず話の続きは別室で聞くから来なさい。この場で訊くのも、君には決まりが悪いだろうからね」 言って、俺は淡々と歩き出した。 カンニングとは少々古典的な口実かと思ったが、どうやら効果はてきめんのようだ。 * 「ここだ、入りなさい」 不承不承に付いて来てガッキーを招き入れ、イスに座るように促した。 「どうだ。認める気になったか?」 少しぞんざいな口調で言って、まじまじとガッキーの顔を見る。こうして間近で見てみると、改めてその美しさに驚かされる。 「と、とにかくですね! 私はこんな変な言いがかり付けられる覚えなんてありません! それとですね、私、新垣油衣といいまして、芸能活動をやらせてもらってます。卒業後はそっちに専念するつもりなので、センター試験なんてどうでもいいんです!」 周りの目がなくなったことに安心したのか、ガッキーはアイドルよろしく高慢な態度でつっかかって来た。まあ何もやましいことはないのだから、語気が荒くなるのも無理はないだろう。 「まったく、これじゃいくら経っても平行線だな……」 「もう結構です! 次の試験も控えていますし、失礼させていただきます!」 怒気を含んだ声で言って、ガッキーは部屋を出ていこうとした。 「ま、認めたくないならそれでもいい。ただし、この件は事務所とマスコミの方へしっかり報告しとくからな」 ガッキーの足が止まった。 「……こ、困ります! やってもいないことを報告されるなんて!」 もしもこのことが表沙汰になれば、否が応でもスキャンダラスな展開になる。仮に事実を証明できたとしても、イメージダウンは避けられないだろう。 「しかし、やってないという証拠は何もないわけだから、こういう物的証拠が出た以上はそれなりの処置はとらないとな。安部なつみの盗作、あびる優の窃盗の次は、新垣油衣のカンニングか……。こりゃ明日の東スポが楽しみだな」 「そ……そんな……」 ガッキーの顔は絶望の色に染まっていった。 「それともいっそ開き直るか? 『もうどうでもイイじゃん』って芸能生命を切り捨てるんだよ。グリゴは風変わりな企業だから、CMの次回作でボッキー「カンニング編」ってのもあり得ん話じゃないぞ」 「…………」 押し黙って項垂れるガッキー。俺はそんなガッキーの姿を上から下まで値踏みするように見回した。やはり、どこを取っても、全方位あますことなく美しい。 「もう帰っていいよ、新垣さん」 俺はわざとらしく、急ににこやかな表情を作った。 「……し、信じてください! カンニングペーパーなんて本当に知らないんです!!」 ガッキーは今にも泣き出しそうな顔で、切実に訴えかけてくる。 「そう言われもても、現に君のペンケースから出てきたわけだしな。それに、こういったカンニングペーパーを作っているような生徒は、他に2つ、3つと隠し持ってたりするからな」 「私、持ってません! 調べてもらえばわかります!」 ガッキーは声を荒げて叫んだ。 「そうやってムキになるところが怪しいんだよ。……徹底的に調べさせてもらうぞ」 俺は下劣な笑みを顔全体に浮かべながら、ガッキーへと近づく。 「くっ……」 するとガッキーは露骨に顔をしかめて、俺から距離を取った。おそらくは俺の息が臭かったのだろう。事実、臭い。自分でその臭いを嗅覚できるということは、相手には壮絶な芳香が臭い立っているはずだ。 「どうした? やはり隠し持っているのか? んん!?」 言いながら、俺はガッキーの首に手をまわし、もう片方の手で腰を抱き寄せた。すると、ガッキーの髪から何ともいえぬ香りが漂ってきて……、気が付くと俺はガッキー尻をまさぐり、己がポッキーを露わしていた。 「キャー!!」 次の瞬間には、ガッキーは助けを求めて走り出していた。思わず性欲が暴走してしまい、予定していたプランが滅茶苦茶になってしまった。やってしまった! 「ちょっと! あ、あんた、何してるんだ!!」 離れの空き教室なので大丈夫、と高を括っていたのもまずかった。ガッキーファンの群れが俺達の後を密かに付けてきていたのだ。 そして、下半身を露出していた俺は、生徒達に取り押さえられて、翌日の朝刊を賑わせたのだった。
by pain_magic
| 2007-01-30 08:23
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