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不運なことにダンプカーに撥ねられてしまいました。歯医者に向かう途中、世界が暗転。気が付けばベッドの上でザ・マミー。というわけで、私と一緒にブログも仮死状態に入りまーす。 ブログを続けたい。でも大学にも受かりたい。この二律背反は解消されないまま私の心を蚕食していき、その結果がダンプカーにズドンでした。やっぱり文ブ両道なんて芸当は不可能だったんです。ブログを始めれば大学に落ちる。そんなバタフライ効果? というわけで、今後の人生を左右する一大スペクタクルイベントが終わるまで、更新はほとんどないと思います。当クズブログにリンクを張って頂いているWebサイトさんは、どうぞ気兼ねなくリンクを外しておいて下さい。 それと、逸物ひとつでブログ界の覇王にまでのし上がった、肉欲企画。の肉欲棒太郎さんには、何と! 恐れ多くも文中リンクを張って頂いたのですが、その矢先にこのような形になって本当に申し訳ないです…。言うまでもないですが、文中リンクとこの件は無関係です。 あと、沢山のコメント、メールを頂いたのですが、そこは横柄なことで有名な私です。しばらく放置プレイを決め込ませていただきます。というのも、実は以前より公布されていたパソコン禁止令がついに施行されたんです…。というのが建前で、レス打つ時間があんなら単語の1つでも覚えた方が建設的だろ? というのが本音です。 グフフフフ。こんなゲログを読んでると頭に蛆が湧いてくるので、一刻も早く←にあるLinksから素敵サイトへ飛んで下さい。私、選球眼だけは自信があるんですよ。そして最後に一言。 「私、普通のクズに戻ります!」 以上、病院のベッドの上より失礼しました。早く人間になりたい。 ■
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by pain_magic
| 2006-07-31 01:57
起床するなりノドが苦しい。何というか、ペニスを喉奥に突っ込まれて高速ピストンされてるかのような、激痛を伴うディープスロート的な異物感。もちろん、この苦痛は尺八に因るものではないので、スキルアップだとか、奉仕する悦びだとか、ノドの潤いだとか、そんなオマケが付いてくるはずもなく。 原因は分かってます。昨日、遅ればせながら「クーラー開き」を行ったんですが、その際にフィルターの掃除を怠ったのがアレだったようで、その結果、フィルターに勾留されていた「不衛生な何か」が解き放たれ、それらは宙を舞うことで咽喉レイパーへと姿を変え、そのまま私の口内に侵入凌辱、そんな案配です。 そして散々むせび苦しんだ末、私が取った非常手段は、コーラの一気飲みという神経細胞の繋がりを疑わずにはいられない蛮行でした。人は追い詰められると得てして不可解な行動を取るのです。 しかし、そうは言ってもコーラは元々は頭痛薬だったと聞きますし、コーラが喉痛にも効く万能薬だという可能性もなきにしもあらずです。そうじゃないにしても、人が持つ適応能力は計り知れません。「治る!」と強く念じて一気飲みすれば、痛いものも痛くなくなるに違いないんです! などと危ない想いを巡らせつつコーラを一気したのですが、そんな神秘の力が働くはずもなく、逆に冷えたコーラが虫歯を刺激して、ナリを潜めていた歯痛がグレードアップして現れたから堪りません。もう痛いなんて次元じゃないです。何というか、歯から突出した槍で脳神経を攪拌されているかのような、死を予感せずにはいられない凄絶たる歯痛です。さらに起床時間がアレなので歯医者にも行けず、おまけに明日もアレで定休という負の連鎖が発生。これは諺で言うところの泣きっ面に顔射というヤツでしょうか。 唐突に虚を突いて来た、喉痛・歯痛の二重苦。こんな激痛に挟み撃ちされた状態でまともな思考が働くはずもなく、訳も分からずウロウロしている内に今度は階段を滑落、もんどり打って階下にズドン。脳天から迸る血飛沫。そのまま廊下に突っ伏す私。 (もう私は死ぬ…。比喩ではなくリアルで死ぬ……) そして始まる走馬燈…… 祖父「この大根の絞り汁をな、こうやって耳に入れると歯の痛みが和らぐんじゃよ」 私「へー、昔ながらの知恵なんだねー」 それは絶望の淵で垣間見た一筋の光明でした。 次の瞬間、私は息を吹き返し、気力を振り絞って台所に向かっていました。もちろん、求めるブツは大根。せめて歯の痛みだけでも抑えられたら……。 もう歩くことさえままらないので、激痛にのたうち回りながらも、そのローリングを利用して突き進んで行きました。そしてやっとの思いで台所に辿り着き、混濁とする意識の中、震える手を押さえて大根を摺り下ろし、絞り汁を抽出。一瞬の逡巡後、私は意を決してその聖水を両耳に流し込みました。 「痛ァアア!!」 その刹那、両耳に硫酸を流し込まれたかのような刺激痛。 「あ"ー!! 三叉神経が焼ける!!」 台所に響き渡る断末魔の絶叫。 (くそっ……じじいの奴……! 大ボラ吹きやがった……) 後悔先に立たず。耳は焼けるように痛く、歯の痛みも全く和らぎません。絞り汁の用量を間違えたのは認めるにしても、この耳の痛さは明らかに異常です。祖父の言っていたことは全くのデタラメだったのか、それともあの祖父は私が創り出した幻影だったのか。というか、よくよく考えてみれば、他界した祖父は語尾に「じゃ」なんて特殊言語など使っていませんでしたし、やはり全ては私のバッドトリップだったんでしょう。無下なり。 (もう私は死ぬ。というよりさっき死んだ。そして今度こそ本当に死ぬ。007は2度死ぬ。私も2度死ぬ) そしてそんな諦観を決め込み、静かに瞼を閉じようとした、その時でした。 「おい、さっきから1人で何してんだ? 台所にぶっ倒れんのは新しい遊びか? それともアレか、奇病の病原菌でも培養してんのか?」 突如として辛辣過ぎる言葉が降ってきたのです。それは他ならぬカレの声でした。錯乱状態にあった為にその存在を忘れていましたが、実は台所には私の彼氏が鎮座していたのです。 「おいおい、返事すらしないってことは相当ヤバイのか? じゃあアレだな、もうちょっと待てば死姦ってヤツができるかもしんねぇのかな?」 私を介抱する訳でもなく、ただ罵声を浴びせかけるだけのカレ。それもそのはず、さっきからカレだの彼氏だの言ってますが、所詮それは遊技場で獲ったムササビのぬいぐるみのことです。私がムササビを彼氏と定めたその日から、カレの居場所はこの台所に設置された神棚でした。私がカレと付き合い始めてからもう3年は経つでしょうか。私が超人故にカレと会話できるのか、はたまた変人故の幻聴なのか、それは過去ログに訊いて下さい。しかし、そんなカレとももうお別れです。 「もういい。こうも立て続けに不幸な目に遭うってことは、それはもう神のお導きと捉えるべきなんだと思う。だから私、死ぬわ。今際に立ち会って貰うのがアンタってのはちょっとアレだけどね。生生流転。今生を諦めて他生を頑張って生きますって家族に伝えといて。ってアンタと喋れるのは私だけか」 そんな意味のない遺言を残して、私は静かに瞼を閉じました。 「バカヤロウ! その体たらくで輪廻転生なんかできる訳ねーだろ! お前なんか成れて地獄の門番の肉便器だよバカヤロウ! 下賎の分際で簡単に死ぬとか言ってんじゃねーよ!」 するとどうしたことでしょうか、何とあのカレが激情して、私の往生を諫めて来るではありませんか。これはカレの性格をよく知る私には想定外のレスポンスでした。 「いいか、すべての不幸は未来への踏み台にすぎないんだよ。多大なる不幸があってこそ、輝かしい未来に跳躍できるんだ。今のお前はな、踏まれる側の踏み台に踏みにじられてるアレなんだよ! ちなみこの有り難いお言葉は俺が昔残した格言だから肝に銘じておけ」 「えっ、今なんて……」 肝心な部分は代名詞にせずにハッキリ言ってくれと思ったんですが、そんなことよりも驚愕すべきはカレが言った「俺が昔残した格言」という言葉でした。私の記憶が正しければ、この格言を残したのはアメリカの思想家ソローだったはずです。もしかしてカレは……。 「ねぇ、もしかしてあなた、ソローなの?」 そんなはずはない、バカバカしい、とは思っていても、私はカレに訊ねずにはいられませんでした。 「フォッフォッフォ。ワシとしたことがうっかり失言してしまったようじゃな。そうじゃ。ワシがかの有名なソローじゃ。生生流転して、今生はムササビのぬいぐるみとして生きておるのじゃ」 それが私のあり得ない問いに対して、返ってきたアンサーでした。今まで付き合っていたカレはソローだった。そんな三文映画のような話を誰が信じるでしょうか。あまりに馬鹿げています。しかし、私は確信していました。間違いない、カレはソローだ、と。キャラが激変してることについては何も言うまい。 「しかしのう、正体がバレてしまった以上、今生ではもう生けてゆけん。それがぬいぐるみとして生まれたワシの定めじゃ。お前の成長する姿をもっと見ておきたかったんじゃが、残念じゃのう」 「そんな! せっかく真の貴方を知れたのに、もうお別れだなんて早すぎるよ! 逝かないでソロー! もっと有り難い言葉聞かせて! 逝かないでイカせて!」 「フォッフォッフォ。最期まで詮方ないことを言ってワシを困らせんでくれ。それに、そんなに心配せんでも大丈夫じゃよ。お前なら如何なる不幸も乗り越え、必ずや勝ち組ライフとやらを満喫できるじゃろう。ずっと見守ってきたワシが言うんじゃ、間違いないわい。それではそろそろお迎えが来たようじゃ。ではさらばじゃ」 ソローはそう言い残して、天に召されていきました。結局さよならの一言も言えずに――。 そして私は今亡きソローの亡骸を抱きしめ、「すべての不幸は未来への踏み台にすぎない」と復唱しながらソローに祈りを捧げました。 気付けばいつの間にか各部位の激痛は消え去っていました。今頃になってコーラと絞り汁の効果が出てきたんでしょうか。ともあれ、私は大きな不幸を乗り越えたのです。 「ソロー、私頑張る! 絶対に大学受かってみせるから!」 その時、ずっと仏頂面だったぬいぐるみの顔が、ちょっとだけ恵比須顔に変わった気がしました。 ■
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by pain_magic
| 2006-07-23 01:09
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