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この夏は高校野球が熱かったですね。波乱尽くめの大会で、まさに筋書きのない熱いドラマでした。野島伸司が書くような三文メロドラマとは大違い。プチニートの特性を発揮して、ほぼ全試合コンプリートしました。 それにしても斎藤選手への過熱報道には閉口です。プライベートまで根掘り葉掘り詮索するのはどうなんでしょう。マスコミは数字が取れると思ったら過剰に担ぎ上げますからね……。ほんと斎藤キュン、佑ちゃんが不憫でなりません。 それはそれとして、今回は私の脳内BL妄想を文字に起こしてみました。主人公はもちろん斎藤投手、舞台は日米親善試合が行われているアメリカ。最初に断っておきますが、読むに耐えるモノではないです。登場人物の品行方正なイメージも叩き壊しています。 * -1- 米国チーム相手に好投を魅せた斎藤は、宿泊先の「Pilton Hotel」に戻ると、多量の薬をスニって、ベッドに崩れ落ちた。 ――そして夢を見た。ハンカチ(クロロホルムを染み込ませた)を駆使してチアガールを嬲り倒す、サイケデリックな明晰夢を。しかし、そのエデンの夢は、突然の来訪者によって破られる。 <ピンポーン、ピンポーン> (くそっ! あと一歩のところで……!) 本塁生還をレーザービームに阻まれたかのような、筆舌に尽くしがたい寸止めだった。時計に目をやれば1時。にわかに血潮がたぎる。斎藤はインターホンの受話器を取った。 「こんな夜更けに何用でしょうか?」 言葉こそ丁寧であったが、あからさまに角のある口調で言った。こんな埒外の時刻に起こされたのだ。斎藤の心中は推して知るべしだろう。 「田中だ。斎藤、ちょっと中で話せないか?」 その田中風情は、悪びれた様子を微塵も感じさせない声のトーンで、なかなかにイカれたことを言った。 「急用じゃないんなら明日にしてもらえないかな?」 「いや、今すぐお前と話したいんだ」 ウザイ、と斎藤は思った。このまま無下に断れば凝りが残り、下手を打てば斎藤ブランドにも傷が付きかねない。この手合いは最上級にウザイ。 「わかったよ。でも用件は入口で聞くから」 斎藤はうぜーうぜーと悪態をつきながら入口へ向かった。下らない用件であれば問答無用に断ろう――と考えたのがマズかった。斎藤がドアを開いた瞬間、田中はその隙間に足を挿入するという、往年の元木を彷彿とさせるトリックプレーを魅せたのである。 「大事な話なんだ。中で話せないか?」 そう言って顎でドアのチェーンをしゃくる田中。 「……話ならここで聞くよ。用件は何かな?」 「ここじゃ声が響くから中に入れてくれよ。なぁ斎藤、俺達チームメイトだろ?」 チームメイトという語感を妙に強調しながら、ニヤッと笑みを浮かべる田中。その仕草がたまらなく不気味だったが、そこは腐ってもチームメイト。このまま押問答を続ける訳にもいかず、何よりも田中を怒らせると後が怖かった。 「ごめん。なんか寝起きでイライラしちゃっててさ」 どうせすぐ済む話だ、と自分に言い聞かせて、斎藤はチェーンを外し、ドアを大きく開けた。 「ゲププププ。ありがと、祐ちゃん」 そんな空耳が聞こえた気がした9月、アメリカでは新学期が始まろうとしていた。 -2- 斎藤を押し込むようにして部屋に入った田中は、当たり前のようにドアをロックし、チェーンを掛けた。 「いやー、犯罪大国はコワイよな。はっはっは」 そう言って仰々しく笑う田中。しかし斎藤はそんな言動に臆することなく、あくまで毅然とした態度で 「田中君、話って何かな?」 と率直に訊いた。とにかく用件だけ済まして早く帰って欲しい。それが斎藤の本音。 田中は暫し沈黙の眼差しで斎藤を見つめた後、ゆっくりと口を開く。 「第1回選択希望選手、斎藤佑樹、早稲田実業、18歳、投手」 「……えっ? いきなりどうしたの田中くん? それはパンチョの声帯模写かな……?」 ジトリ。斎藤の背中に嫌な汗が滲む。 「……斎藤、俺はお前が欲しい。そのコケティッシュな魅力を、心ゆくまで堪能したいんだ! 今すぐ抱かせてくれ!」 田中、常人の斜め上を行くカムアウト。トチ狂ったことを宣うその顔貌は、およそ普段の田中とは想像もつかない、さながら仁王像の様相であった。 斎藤は心底震えた。全身の毛穴から汗が吹き出し、心臓は早鐘のように脈打っていた。 (こいつはヤバイ……! 早く逃げないとヤられる……!) しかし、ここで田中を拒絶するのは明らかにマズイ。出口への進路は断たれている上、その体格差を考えれば、土台リアルファイトで敵う相手ではない。しかも相手は掛け値なしの既知外ときている。 「OK。わかった。とりあえず奥で話を聞くよ。飲み物はオレンジジュースでいいかな? すぐ持ってくるからソファで待ってて」 斎藤は慎重に言葉を選んだ。そしてゲイボーイを奥へと誘導、隙を突いて脱出――するつもりだったのだが、既知の外からボールを放り込んでくるのがキチガイ。斎藤が踵を返して歩き出した瞬間、その行動を制するように背後から手が伸びてきて、ガシっと肩を掴まれた。 「斎藤!! 俺はもう我慢できないんだ!!」 その怒号と共に斎藤は床にうつ伏せに押し倒された。 「ちょっ! 田中君! 乱暴は止めてよ!」 斎藤は身体を必死にバタつかせるが、その抵抗はあまりに無力だった。 「若者は元気があってよろしい」 そう言って田中はゴムチューブを取り出すと、斎藤の手を縛り付けた。 「うぅ……こんなの……こんなのいつもの田中君じゃないよ!! お願いだから目を覚まして!!」 「いいか斎藤、何事にも二元性、表と裏があるんだ。そしてコレが俺の裏の顔だよ、斎藤。誰だって非顕在的な内面を持っているんだ。フリーアナウンサーの厄留とかはその顕著な例だな。アイツは一見温厚そうに見えるが、眼鏡の奥の瞳は笑ってないんだよ。カメラが止まれば波瀾万丈。今日もあの子にブロードキャスト。霊長類最狂の内弁慶、それがトメのエイリアス。……とどのつまり、俺はお前の裏(バック)をもっと尻たいんだ。俺に教えろ」 そんな長広舌を振るって、斎藤のズボンに手を掛ける田中。 「ちょ、ちょっと待って! ところでさ、田中君はアナルとアヌスの違い、知ってるかな?」 咄嗟にそんな言葉が、出た。その質問に「ほほう」と田中が興味を示したので、呼吸を挟んで言葉を継いだ。 「アナルとアヌス。この2つはね、形容詞、名詞って違いだけじゃなくて、医学的な意味でも異なるんだ。アナルは肛門の穴そのもの、アヌスは穴だけじゃなくて、肛門周辺のシワも含んでるんだよね」 ここで斎藤は、「でもね――」と一拍置いて、さらに言葉を紡ぐ。 「そんな蘊蓄を脳髄に叩き込んでも、どっちがどっちだか混同する罠が待っているんだ。そこで、僕はこういう覚え方を発案した。“アナ”という文字を含むアナルは穴単体、最後に“s”がついて複数形になっているアヌスは穴とシワのセット。こう覚えてから、件の罠もたちどころに解ケツよ。どう? この僕が考えたエポックメーキングな記憶術? だてに早稲田通ってないよ」 この熱き想いが田中に届けば、きっと分かり合える――。そう思えばこその饒舌だった。 「斎藤、随分と尻文化に造詣が深いじゃないか。こりゃ楽しい夜になりそうだな」 「えっ!?」 斎藤は、キチガイの劣情の炎に油を注いでしまった。 -3- <ガサッ> その刹那、背後で布擦れの音。その厭なノイズに一瞬息を呑むも、斎藤は意を決して振り向いた。 そこにはズボンを脱ぎ捨てた田中が、周りから隔絶した邪気に包まれて、彫刻のように尊大に佇んでいた。そして待ってましたとばかりに、田中はゆっくりとトランクスを下ろす。 下腹部に毒々しい肉塊が自己主張していた。そして、その極限まで怒張した肉製バットの特大さに斎藤は目を見張った。これが自分と同じ高校球児のモノだろうか。規格が違いすぎる。田中のモノを金属バットと形容するならば、自分のそれはチョコバットですらない。 こんなモノで貫かれたら……と考えるだけで、脳漿が凍てつき、血液が逆流しそうな感覚に囚われる。 ふと視線を上げれば、ニタリと口元を歪ませた、魑魅魍魎の一種がそこにいた。てっきり甲子園の魔物というのは、長島三奈のこととばかり思っていたが、その魔物の正体は田中だったのだ。 なんて戯言を考えている間にも状況は悪くなる一方で、現状を打破する活路は全く見出せない。田中は今まさに、欲望のままに狼藉を行なおうとしているのだ。 「斎藤、俺のペニスをレビューしてくれ」 そしてキチガイは己が下腹部を指差して、評価しろ、と言う。 斎藤はそれに応えず、軽蔑の眼差しで田中を睨み据えた。 「なんじゃい、その目は! 道産子舐めるんじゃねえべよ!」 それに激昂した田中は斎藤に飛びかかると、ズボンとトランクスを一斉に引きずり下ろした。 「うわー!!」 そしてお目見えする、程よく引き締まった、張りの良い丸い尻。 「アデオス……。このきめ細かい尻肌にして、このボリューム感。間違いない。コイツは9ヶ月に1人の逸材だ……!」 田中は手で触感を確かめながら、そんな狂言を漏らした。 「うぅ……田中君、これは犯罪だよ…? こんなことして良心が痛まないの…?」 「良心? 何それ? 掘れるの?」 言って斎藤の尻に顔を埋める田中。 「いいか斎藤、ここは性大国アメリカだ。ここじゃアナル竣工なんて大人の通過儀礼みたいなモンなんだよ。郷に入れば郷に従えってな。男なら覚悟決めろや」 田中は間違った欧米観を披露すると、やおらバットを握りしめた。 「さて裸の突き合いをしようではないか、斎藤よ」 「変態! 鬼畜! この人でなし!」 「いざロンダルキアへ」 田中は挿入口にバットを宛がった。 「田中君! そこは入っちゃいけない禁忌の洞窟だよ!」 「斎藤、その固定観念を捨てなければ、限界点(150kmの壁)は突破できんぞ。いいか斎藤、アスホールはな、明日へと続く希望の洞穴なんだ。明日はきっと何かある、明日はどっちだ」 「明日は地獄だよ! 世迷い言も大概にしてよ!」 「やるぞ、やるぞ、やるぞ」 「田中君! 目を覚まして! こんなことで一生を棒に振ってもいいの!?」 「棒を振るのはこれからだよ、斎藤」 「待って! 今、外で何か音がした!」 「斎藤さん、ちょっとチクっとしますからね」 「仁王さん、僕に仏の慈悲を……」 「悪い子にはこの宝棒で廷杖じゃて」 「せめて前戯ぐらいしてよ! この粗忽者!」 「お前はもう喋りすぎた」 「田中君、舌噛むよ?」 その斎藤の言葉に、ついに田中はキレた――。 -4- 「じゃかしいわ!! お前が逝けば死姦するまでよ! さあマウントの田中! 大きく振りかぶって、第一球を投げました!」 <ズパンッ!> 田中、渾身のストレートが、渇いた音を立ててミットに突き刺さる。 「うぅ……。うぅ……」 「これ絶対入ってるよね。ストライク!」 顔面に喜色をたたえた田中は、矢継ぎ早に速球を投げ込んでいく。 <スパンッ! ズバンッ!> 田中の律動に合わせて景気の良い音が鳴り響く。 「あぐぅぅう……!!」 未だかつて経験したことがない衝動に、弱々しい嗚咽を漏らす斎藤。その艶めかしい嬌声が、田中の嗜虐心を煽る。 「I is very happy!! 今日は大安じゃて!」 田中はこねるように腰を回転させて、容赦なく深々と投げ込んでくる。貫かれている部分が焼き焦げるように熱い。 「祐ちゃん。これで僕らは運命共同体だ」 さらに田中は腰を動かしながらも、右手で斎藤のバットを弄び、左手で乳首を責めるトリプルプレーを披露。 「くぅ……。た…田中君、スリーアウト、チェンジだよ…。攻守交代だよ……」 だがチェンジは訪れない。背後からの責めは否応なく続く。 <グチャリ! グチャリ!> いつしかミットは湿った音を立てていた。ミットの中は淫液で濡れそぼって、てらてらと妖しく光っている。 「これじゃ面白くないな……」 田中はそう呟くと、ポケットからロージンバッグを取り出し、それを歯で噛み破った。ミットに大量のロージンが降り注ぎ、斎藤は驚いて悲鳴を上げる。 「ひぃ!! た、田中君、いったい何をしたの!?」 「これはロージン、滑り止めだ。俺はな、バットに肉が纏わり付くような、強烈な摩擦感が好きなんだ。あの擦り上げる感覚は癖になるぞ。相手に掛かる負担、苦痛は計り知れないと思うが、そんなものは俺の知るところではないからな」 そう言いながら、ロージンをミットの中まで丁寧に、満遍なく塗り込んでいく田中。 「うわぁあっ!! せめてロージンじゃなくてローションにして!!」 「ククク……斎藤よ。ここらで締まっていこう」 「田名君……、こんなの人間としてアウトだよ……」 「では参る」 <ズドンッ! ズドンッ!> 休む間もなく剛球を繰り出す田中。150Km超の重いストレート、縦に鋭く落ちる高速スライダー。これが面白いようにズバズバ決まる。 「あぁぐぅ…うぅっ……」 斎藤はその度に苦悶の嗚咽を漏らす。肉を引き千切られるような、臓腑を掻き回されるような、名状しがたい激痛が間断なく襲ってきて、呼吸すらままならない。文字通り生き地獄だった。 「いい声で鳴くじゃないか斎藤よ。諸行無常の響きありってか」 鬼畜道をひた走る冷血漢は止まらない。苦痛に咽ぶ相手を前にして、それでも快感を貪り続ける。 <ズドンッ! ズドンッ!> 斎藤のミットがワインレッドに染まっていく。 「ぐぅ……。非道い……」 「大丈夫、そこは安全地帯」 <ズドンッ! ズドンッ! ズドンッ! ズドンッ!> -5- 試合が始まってどのぐらい経っただろうか。蹂躙に次ぐ蹂躙で、斎藤は時間の観念すらも喪失していた。 そんな折のことだった。律動を続けていた田中が、悶えるような呻き声を上げた。 「ゆ、祐ちゃんっ! も…もうイきそうだよ……! ウイニングショット、投げるよ!!」 そして次の瞬間、田中の脳裏に閃光が瞬き、バットの先端から夥しい白球を噴射した。その白球はミットの中で奔流となって氾濫し、粘性と熱性を持った田中Jr.達は、まるでマグマのように下半身を流れ下っていった。 「ゲームセット!!」 そう言って田中がバットを引き抜くと、ミットから熱投の名残りがトロリと糸を引いた。 「…………終わったんだね……。何もかも……。」 力無くそう呟く斎藤を尻目に、田中はエクスタシーの余韻で茫然としながらも、両手で斎藤のミットを大きく割り広げ、その次元の狭間をつぶさに観察し始めた。 「ちょっ! 田中君、何してるの!」 「試合が終わったから、甲子園の土を持って帰るんだ」 意味深なことを言って、田中はミットの中に舌を挿入した。 「アニリングス!!」 斎藤は思わず悲鳴を上げた。田中のアクロバティックな舌は、窮屈に窄まった出口であるところの入口を、強引に押し広げるように侵入してくる。さらには内蔵を吸い取るような吸引力でガブリエルしてくるから、腸の奥で眠っていた黒い影がモゾモゾと動き始める。 「何が出るかな♪ 何が出るかな♪」 田中は危険なフレーズを口ずさみながら、サンバのリズムでバキューミングを繰り返す。 「うぅ……。もう…ダメだ……」 「祐ちゃん、僕の袋(胃袋)に早く土を! いでよ甲子園の土!」 「あぁ……! も……もう……限界だ……!!」 <ズドンッ!> そして斎藤は、人間の尊厳という名の汚穢を田中の口はおろか顔面にまで大いにぶちまけたのだった。 「うわー! これ全部食べていいの!?」 田中は嬉々とした表情で甲子園の土を袋に詰め込んでいった。 その時だった。斎藤の眠れる獅子が唸りを上げて目覚め、閉ざされた扉をぶち破った。 覚醒した斎藤は、後ろ手を縛っていたゴムチューブを引き千切りると、床に手をついて跳躍すると同時に、田中の腹部に回し蹴りを叩き込んだ。 「グルゥオオオオ!!」 田中は体をくの字に曲げて吹き飛んでいって、壁に強く激突した。 「グゲェェ!!!」 そして胃液と甲子園の土を吐き出す。 「右ストレートでぶっ飛ばす。まっすぐ行ってぶっ飛ばす」 のそり、のそり、と間合いを詰める斎藤。 「幽ちゃん! 突然どうしちゃったの!」 「お前は開けてはならぬパンドラの箱を開けた」 そう言って、斎藤がトドメを刺そうとした刹那、田中が堰を切ったように笑い出した。 「はっはっはっはっは!! まさかお前が反撃しようとは、努々思わなかったぞ! クックック……、ではこちらも本気でいかせてもらうぞ!!」 途端、凄まじい邪気が空間に満ていく。 「グルゥオオオオ!! 田中70%! 田中80%! 田中90%!! 田中100%!! 田中110%!!! 田中120%!!!!」 鼓膜をつんざくような咆吼を上げて、己の限界を超えていく田中。 <グサリッ!> 「えっ?」 次の瞬間、斎藤の手刀が神速のスピードで田中の心臓を貫いていた。 「ボーンヘッドだったな、田中。無防備すぎるんだよ」 田中は派手な音をたてて床に倒れた。 -6- <バタンッ!> その時、ドアの扉をチェーンごと突き破って、室内に選抜メンバーが飛び込んできた。ただ事ではない狂騒を聞いて駆けつけてきたのだ。 「何があったんだ! 大丈夫か!!」 先頭で駆け込んできた和泉監督は、大の字になって倒れている田中を見つけると、顔を青ざめて絶句した。 「なっ……!!」 「田中君は冥界へ旅立ちました。仁王像、入滅です」 肉製バットをギンギンに屹立させた斎藤は、遠くを見て言った。 たまらず田中の元に駆け寄る選抜メンバー。 「田中! おい田中!! しっかりしろ!!」 「きれいな顔してるだろ。死んでるんだぜ、それで」 「田中……たっちゃん! たっちゃん!! たっちゃん!!!」 その日、死んだのは、たっちゃんだった。 #
by pain_magic
| 2006-09-05 18:44
不運なことにダンプカーに撥ねられてしまいました。歯医者に向かう途中、世界が暗転。気が付けばベッドの上でザ・マミー。というわけで、私と一緒にブログも仮死状態に入りまーす。 ブログを続けたい。でも大学にも受かりたい。この二律背反は解消されないまま私の心を蚕食していき、その結果がダンプカーにズドンでした。やっぱり文ブ両道なんて芸当は不可能だったんです。ブログを始めれば大学に落ちる。そんなバタフライ効果? というわけで、今後の人生を左右する一大スペクタクルイベントが終わるまで、更新はほとんどないと思います。当クズブログにリンクを張って頂いているWebサイトさんは、どうぞ気兼ねなくリンクを外しておいて下さい。 それと、逸物ひとつでブログ界の覇王にまでのし上がった、肉欲企画。の肉欲棒太郎さんには、何と! 恐れ多くも文中リンクを張って頂いたのですが、その矢先にこのような形になって本当に申し訳ないです…。言うまでもないですが、文中リンクとこの件は無関係です。 あと、沢山のコメント、メールを頂いたのですが、そこは横柄なことで有名な私です。しばらく放置プレイを決め込ませていただきます。というのも、実は以前より公布されていたパソコン禁止令がついに施行されたんです…。というのが建前で、レス打つ時間があんなら単語の1つでも覚えた方が建設的だろ? というのが本音です。 グフフフフ。こんなゲログを読んでると頭に蛆が湧いてくるので、一刻も早く←にあるLinksから素敵サイトへ飛んで下さい。私、選球眼だけは自信があるんですよ。そして最後に一言。 「私、普通のクズに戻ります!」 以上、病院のベッドの上より失礼しました。早く人間になりたい。 #
by pain_magic
| 2006-07-31 01:57
起床するなりノドが苦しい。何というか、ペニスを喉奥に突っ込まれて高速ピストンされてるかのような、激痛を伴うディープスロート的な異物感。もちろん、この苦痛は尺八に因るものではないので、スキルアップだとか、奉仕する悦びだとか、ノドの潤いだとか、そんなオマケが付いてくるはずもなく。 原因は分かってます。昨日、遅ればせながら「クーラー開き」を行ったんですが、その際にフィルターの掃除を怠ったのがアレだったようで、その結果、フィルターに勾留されていた「不衛生な何か」が解き放たれ、それらは宙を舞うことで咽喉レイパーへと姿を変え、そのまま私の口内に侵入凌辱、そんな案配です。 そして散々むせび苦しんだ末、私が取った非常手段は、コーラの一気飲みという神経細胞の繋がりを疑わずにはいられない蛮行でした。人は追い詰められると得てして不可解な行動を取るのです。 しかし、そうは言ってもコーラは元々は頭痛薬だったと聞きますし、コーラが喉痛にも効く万能薬だという可能性もなきにしもあらずです。そうじゃないにしても、人が持つ適応能力は計り知れません。「治る!」と強く念じて一気飲みすれば、痛いものも痛くなくなるに違いないんです! などと危ない想いを巡らせつつコーラを一気したのですが、そんな神秘の力が働くはずもなく、逆に冷えたコーラが虫歯を刺激して、ナリを潜めていた歯痛がグレードアップして現れたから堪りません。もう痛いなんて次元じゃないです。何というか、歯から突出した槍で脳神経を攪拌されているかのような、死を予感せずにはいられない凄絶たる歯痛です。さらに起床時間がアレなので歯医者にも行けず、おまけに明日もアレで定休という負の連鎖が発生。これは諺で言うところの泣きっ面に顔射というヤツでしょうか。 唐突に虚を突いて来た、喉痛・歯痛の二重苦。こんな激痛に挟み撃ちされた状態でまともな思考が働くはずもなく、訳も分からずウロウロしている内に今度は階段を滑落、もんどり打って階下にズドン。脳天から迸る血飛沫。そのまま廊下に突っ伏す私。 (もう私は死ぬ…。比喩ではなくリアルで死ぬ……) そして始まる走馬燈…… 祖父「この大根の絞り汁をな、こうやって耳に入れると歯の痛みが和らぐんじゃよ」 私「へー、昔ながらの知恵なんだねー」 それは絶望の淵で垣間見た一筋の光明でした。 次の瞬間、私は息を吹き返し、気力を振り絞って台所に向かっていました。もちろん、求めるブツは大根。せめて歯の痛みだけでも抑えられたら……。 もう歩くことさえままらないので、激痛にのたうち回りながらも、そのローリングを利用して突き進んで行きました。そしてやっとの思いで台所に辿り着き、混濁とする意識の中、震える手を押さえて大根を摺り下ろし、絞り汁を抽出。一瞬の逡巡後、私は意を決してその聖水を両耳に流し込みました。 「痛ァアア!!」 その刹那、両耳に硫酸を流し込まれたかのような刺激痛。 「あ"ー!! 三叉神経が焼ける!!」 台所に響き渡る断末魔の絶叫。 (くそっ……じじいの奴……! 大ボラ吹きやがった……) 後悔先に立たず。耳は焼けるように痛く、歯の痛みも全く和らぎません。絞り汁の用量を間違えたのは認めるにしても、この耳の痛さは明らかに異常です。祖父の言っていたことは全くのデタラメだったのか、それともあの祖父は私が創り出した幻影だったのか。というか、よくよく考えてみれば、他界した祖父は語尾に「じゃ」なんて特殊言語など使っていませんでしたし、やはり全ては私のバッドトリップだったんでしょう。無下なり。 (もう私は死ぬ。というよりさっき死んだ。そして今度こそ本当に死ぬ。007は2度死ぬ。私も2度死ぬ) そしてそんな諦観を決め込み、静かに瞼を閉じようとした、その時でした。 「おい、さっきから1人で何してんだ? 台所にぶっ倒れんのは新しい遊びか? それともアレか、奇病の病原菌でも培養してんのか?」 突如として辛辣過ぎる言葉が降ってきたのです。それは他ならぬカレの声でした。錯乱状態にあった為にその存在を忘れていましたが、実は台所には私の彼氏が鎮座していたのです。 「おいおい、返事すらしないってことは相当ヤバイのか? じゃあアレだな、もうちょっと待てば死姦ってヤツができるかもしんねぇのかな?」 私を介抱する訳でもなく、ただ罵声を浴びせかけるだけのカレ。それもそのはず、さっきからカレだの彼氏だの言ってますが、所詮それは遊技場で獲ったムササビのぬいぐるみのことです。私がムササビを彼氏と定めたその日から、カレの居場所はこの台所に設置された神棚でした。私がカレと付き合い始めてからもう3年は経つでしょうか。私が超人故にカレと会話できるのか、はたまた変人故の幻聴なのか、それは過去ログに訊いて下さい。しかし、そんなカレとももうお別れです。 「もういい。こうも立て続けに不幸な目に遭うってことは、それはもう神のお導きと捉えるべきなんだと思う。だから私、死ぬわ。今際に立ち会って貰うのがアンタってのはちょっとアレだけどね。生生流転。今生を諦めて他生を頑張って生きますって家族に伝えといて。ってアンタと喋れるのは私だけか」 そんな意味のない遺言を残して、私は静かに瞼を閉じました。 「バカヤロウ! その体たらくで輪廻転生なんかできる訳ねーだろ! お前なんか成れて地獄の門番の肉便器だよバカヤロウ! 下賎の分際で簡単に死ぬとか言ってんじゃねーよ!」 するとどうしたことでしょうか、何とあのカレが激情して、私の往生を諫めて来るではありませんか。これはカレの性格をよく知る私には想定外のレスポンスでした。 「いいか、すべての不幸は未来への踏み台にすぎないんだよ。多大なる不幸があってこそ、輝かしい未来に跳躍できるんだ。今のお前はな、踏まれる側の踏み台に踏みにじられてるアレなんだよ! ちなみこの有り難いお言葉は俺が昔残した格言だから肝に銘じておけ」 「えっ、今なんて……」 肝心な部分は代名詞にせずにハッキリ言ってくれと思ったんですが、そんなことよりも驚愕すべきはカレが言った「俺が昔残した格言」という言葉でした。私の記憶が正しければ、この格言を残したのはアメリカの思想家ソローだったはずです。もしかしてカレは……。 「ねぇ、もしかしてあなた、ソローなの?」 そんなはずはない、バカバカしい、とは思っていても、私はカレに訊ねずにはいられませんでした。 「フォッフォッフォ。ワシとしたことがうっかり失言してしまったようじゃな。そうじゃ。ワシがかの有名なソローじゃ。生生流転して、今生はムササビのぬいぐるみとして生きておるのじゃ」 それが私のあり得ない問いに対して、返ってきたアンサーでした。今まで付き合っていたカレはソローだった。そんな三文映画のような話を誰が信じるでしょうか。あまりに馬鹿げています。しかし、私は確信していました。間違いない、カレはソローだ、と。キャラが激変してることについては何も言うまい。 「しかしのう、正体がバレてしまった以上、今生ではもう生けてゆけん。それがぬいぐるみとして生まれたワシの定めじゃ。お前の成長する姿をもっと見ておきたかったんじゃが、残念じゃのう」 「そんな! せっかく真の貴方を知れたのに、もうお別れだなんて早すぎるよ! 逝かないでソロー! もっと有り難い言葉聞かせて! 逝かないでイカせて!」 「フォッフォッフォ。最期まで詮方ないことを言ってワシを困らせんでくれ。それに、そんなに心配せんでも大丈夫じゃよ。お前なら如何なる不幸も乗り越え、必ずや勝ち組ライフとやらを満喫できるじゃろう。ずっと見守ってきたワシが言うんじゃ、間違いないわい。それではそろそろお迎えが来たようじゃ。ではさらばじゃ」 ソローはそう言い残して、天に召されていきました。結局さよならの一言も言えずに――。 そして私は今亡きソローの亡骸を抱きしめ、「すべての不幸は未来への踏み台にすぎない」と復唱しながらソローに祈りを捧げました。 気付けばいつの間にか各部位の激痛は消え去っていました。今頃になってコーラと絞り汁の効果が出てきたんでしょうか。ともあれ、私は大きな不幸を乗り越えたのです。 「ソロー、私頑張る! 絶対に大学受かってみせるから!」 その時、ずっと仏頂面だったぬいぐるみの顔が、ちょっとだけ恵比須顔に変わった気がしました。 #
by pain_magic
| 2006-07-23 01:09
巨人二岡、2打席連続満塁弾! 史上初の快挙! 二岡様最高! さて、大のアンチ巨人である私が、カープを裏切った銭ゲバを敬称付きで讃えているのはなぜでしょうか。そんな下らない質問に答えてくれるのは、ファンタジーベースボール(以下FBB)です。 日本では馴染みの薄いFBBですが、海の向こうアメリカでは数百万人が熱狂する人気ゲームです。ゲームと言ってもシステムは単純明快で、NPBの12球団から好きな選手を選んでチームを編成するだけです。すると実際の選手が活躍した成績に応じてポイントを得ることができるので、そのポイントを基にみんなで競い合うという仕組みです。冒頭で二岡様を讃えた意味がわかって頂けたでしょうか。 もちろん一口にチーム編成といっても、限られたサラリーポイントの中から選手を厳選しないといけない訳で、むしろ野球好きな人ほど苦心するのではないでしょうか。しかし、この頭を悩ましながらの作業こそがFBBの醍醐味なんですよねー。もう気分はGMです。 そしてそんなゲームを無償で提供してくれるのが、個人で運営されているひまひまさんです。パソコンとネットに接続できる環境さえあればどなたでも参加できますので、プロ野球が好きな人もそうでない人も是非参加してみて下さい。 「ひまひま★さんらいず 」 現在は年俸調整などを行うオープン戦なので、今から登録してもリーグ戦には十分間に合います。もちろん、日ごと週ごとにもランキングは発表されますし、リーグも前期と後期に別れていますので、途中から参加されても全然楽しめるかと思います。詳しくはひまひまさんのwebをご覧下さい。 あとこれだけは言っておきますが、1人で複数のチームを登録するのは御法度というか、チートコードを使ってゲームに興醒めする感覚というか、とにかく1チームに絞られることをオススメします。 ちなみに、私のチームは現在シーズン順位 175位/510チーム でーす。最初の一週目は大学に落ちた絶望から登録し忘れていたんですが、一週遅れで175位はかなり健闘しているんじゃないでしょうか、と私は勝手に思ってます。 チーム名:桃色トリップ 恥ずかしいですが、ここで紹介しておきます。散々な結果に終わって公開処刑になる可能性も高いですが…。 追記:時間の都合と私のチームのあまりの不甲斐なさの為、特設ページは中止になりました。ただチームを登録していて教えて頂けるという人がいましたらいつでも連絡して下さいね。 #
by pain_magic
| 2006-05-02 00:50
ポーランドから海賊マリオがやってきた! という訳で、今回は箸休めとして著作権を無視した海外のリメイクゲームを紹介します。ネットサーフ中に偶然見つけて、軽い息抜きのつもりで落としたんですが、 気がつけば日を跨いでの豪遊っ・・・! …と、地下帝国で豪遊したカイジばりに猛省してる私ですが、このゲーム、異常なまでに完成度が高いんです。難度アップしていくステージ構成も絶妙で、久しぶりにゲーマーの血が騒ぎました。宅浪生が勉強そっちのけで熱中するのも頷けます。 ということで、最新verは以下より落とせます。 「Mario Forever v3.0 Free Full Game」(26.0MB) (Win専用ソフトなので、リンゴ使いさんはプレイできません) 最新アップデートは昨年末に行われたみたいですが、公開自体は2004年に行われているので、知っている方も結構いるんじゃないでしょうか。もし未プレイの方がいましたら、是非遊んでみて下さい。そして作者のただならぬマリオ愛を感じて下さい。 ちなみに、終了キーはないので終了する時は「Alt+F4」で落ちると便利です。キーパッドを使いたい方はJoyToKeyをどうぞ。 あとゲームを紹介するだけでは余りに芸がないので、一番難しい最終ステージの攻略レポも書いてみました。全クリのネタバレは伏せてあるので、最終ステージで詰まっている方がいましたら是非参考にしてみて下さい。 ……とは言っても、要は需要を無視した私の自己満足プレイ日記です。あと、画像使ってるのでちょっと重いです。 最終ステージ・World8攻略へ #
by pain_magic
| 2006-04-22 12:04
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